Google Earthと実測水深でプール容量を推定
約16,000 galを運用基準に

薬剤量、ポンプ循環、Pool Coolerの冷却効果。プールを数字で管理しようとすると、まず必要になるのが「このプールに何gal入っているのか?」でした。正確な容量が分からなかったので、Google Earthで水面積を測り、実際に測った浅場・深場の水深を組み合わせて自分で概算しました。

容量を推定した自宅プールとプールサイドのビール
今回容量を推定した自宅プール。今後の薬剤・循環・冷却計算を同じ基準で比べるため、まず水量の基準値を決めました。

先に結論:運用基準は16,000 gal

項目値扱い
水面積42.62 m²(約458.8 ft²)Google Earthで測定
浅場の水深約3 ft実測
深場の水深約6 ft実測
平均水深4.5 ft3 ftと6 ftから置いた簡略化モデル
プール本体約15,443 gal計算値
スパ約529 gal(約2,002 L)実測寸法から同心円モデルで概算
合計約15,972 galプール本体+スパ
今後の運用基準16,000 gal(約60,600 L)数百gal程度の不確かさを前提に、薬剤・循環・冷却計算に使用

なぜプール容量を知りたかったのか

プールは見た目だけなら「だいたいこのくらい」で管理できる場面もあります。でも、薬剤を何oz入れるか、ポンプを何時間回せば何turnoverになるか、水温が何℃下がったときにどれくらいの熱が動いたかを計算しようとすると、母数になる水量が必要です。

今回の目的は「正確な容量を証明する」ことではなく、今後の実験で繰り返し使える共通の基準値を作ること。

調べる → 測る → 計算する → 誤差を見る → 使える数字にする、という流れです。

Step 1:Google Earthで水面積を測る

まずGoogle Earthで自宅プールの輪郭をなぞり、水面積を測定しました。結果は42.62 m²。平方フィートに直すと約458.8 ft²です。

Google Earthには、地図上でポイントをつないだポリゴンの面積を測る機能があります。Google自身も測定が100%正確とは限らないこと、より良い結果には真上からのビューを使うことを案内しています。[1]

Google Earthで公開プールの外周をポイントで囲み面積を測定している例
測り方の再現例。位置情報を出さないため、記事では自宅プールではなく別の公開プールをGoogle Earthで囲った画面を掲載しています。画面に表示されている3,679.16 m²は自宅プールの面積ではありません。

Step 2:浅場と深場の水深は実際に測った

水深はGoogle Earthから推定したわけではありません。自宅プールで浅い側が約3 ft、深い側が約6 ftであることを実際に測っています。

今回は体積をシンプルに出すため、その2点の中間である4.5 ftを平均水深として使いました。ここは「実測値」ではなく、3 ftと6 ftの実測値から置いた計算用の簡略化です。

ここが一番大きな仮定。
実際のプール底は、浅場と深場が同じ面積とは限らず、途中の傾斜もあります。そのため4.5 ftは厳密な体積積分ではなく、運用値を得るための近似です。

Step 3:面積 × 平均水深で体積を計算

計算はシンプルです。

42.62 m² ≒ 458.8 ft²
458.8 ft² × 4.5 ft ≒ 2,064.4 ft³
2,064.4 ft³ × 7.480519 gal/ft³ ≒ 15,443 gal

NISTの換算表では、1 cubic footは7.480519 US gallonsです。[2]

Step 4:スパは形状を分けて約529 gal

スパはプール本体とは別に、実測した寸法から簡略モデルで体積を出しました。内径は約2.0 mなので外半径は1.0 m。外周には幅約0.40 mの浅いベンチ状部分があり、その内側の中央深部は半径0.60 mとして扱います。水深はベンチ部が約0.45 m、中央深部が約0.97 mです。

外周ベンチ部:π × (1.0² − 0.6²) × 0.45 ≒ 0.905 m³
中央深部:π × 0.6² × 0.97 ≒ 1.097 m³
合計 ≒ 2.002 m³ ≒ 2,002 L ≒ 529 US gal

スパも完全な円柱や同心円ではないので、これも実測寸法を使った簡略化モデルです。形状と水深を分けることで、どの寸法から容量を出したのかを明示できるようになりました。

別々に計算したら、合計は約15,972 gal

Pool本体:約15,443 gal
Spa:約529 gal
合計:約15,972 gal

面白いのは、プール本体とスパを別々に測って計算した結果を足すと、約15,972 gal。ほぼ16,000 galになったことです。

もちろん15,972 galまで厳密だという意味ではありません。Google Earthの輪郭測定には誤差があり、プール本体の平均水深4.5 ftは浅場3 ft・深場6 ftから置いた簡略化です。スパも同心円モデルなので、実際の曲面や段差、水位を完全には再現していません。

特に水深の影響は大きく、同じ面積のまま平均水深だけを少し変えるとこうなります。

仮定した平均水深プール本体の計算容量4.5 ftとの差
4.4 ft約15,100 gal約−343 gal
4.5 ft約15,443 gal基準
4.6 ft約15,786 gal約+343 gal

平均水深が0.1 ft(約3 cm)変わるだけで、計算容量は約340 gal動きます。つまり、合計の計算値が約15,972 galになっても、実際の水量が16,000 galにぴったり一致すると考えるべきではありません。底面の傾斜や浅場・深場の面積配分、水位、スパ形状などでも容量は前後します。今後は16,000 gal(約60,600 L)を共通の運用基準として使いますが、実容量は数百gal程度前後し得る近似値だという前提で、薬剤量やturnover、冷却効果の計算を見ていきます。

16,000 galを今後どう使うか

容量を出したのは、この数字そのものを知りたかったからではありません。これからのプール実験を同じ物差しで比べるためです。

薬剤量塩素や酸など、濃度変化を狙って投入量を考えるときの基準。
ポンプ循環流量と運転時間からturnoverを計算するときの母数。
Pool Cooler水温が下がったとき、プール全体としてどの程度の熱量が動いたかを見る基準。
水温・実測比較実測値と理論値を同じ16,000 gal条件で比較できる。

今後のCony DIY Houstonのプール記事では、特に断りがない限り16,000 galを共通の運用基準として使っていきます。ただし、これは精密に確定した容量ではなく、数百gal程度の前後を許容した比較・計算用の基準値として扱います。

まとめ

正確な図面がなくても、測れる値を組み合わせれば「使える基準値」は作れる。

Google Earthで水面積42.62 m²を測り、実測した浅場約3 ft・深場約6 ftから平均水深4.5 ftを置くと、プール本体は約15,443 gal。さらに実測寸法からスパを約529 galと見積もると、合計は約15,972 galになりました。

プール平均水深とスパ形状には簡略化が残り、平均水深が0.1 ft変わるだけでも約340 gal動きます。そのため、今後の薬剤・循環・冷却計算では16,000 gal(約60,600 L)を共通基準にしつつ、実容量は数百gal程度前後し得る近似値として扱います。

Research. Try. Measure. Compare. Learn.

参考文献

  1. Google Earth Help, Google Earth で距離と面積を測定する — iPhone と iPad. ポリゴンの面積測定方法、測定精度に関する注意。公式ヘルプ
  2. NIST Handbook 44, Appendix C, General Tables of Units of Measurement. 1 ft³ = 7.480519 US galの換算値。公式資料

※Google Earthの画面は測定方法を示すため別の公開プールで再現しています。自宅の位置情報は掲載していません。容量は水面積・実測水深をもとにした運用上の推定値であり、施工図面や実測充填量による厳密な容量ではありません。

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