プール試験紙の色、どっち?ChatGPTを「色判定の補助」に使ってみた

プール試験紙は手軽だけど、色見本の境界に来ると「これ、どっち?」と迷う。 そこで、カラーチャートと試験紙の写真をChatGPTに見せて、色合わせのsecond opinionとして使ってみました。

Houstonの自宅プールとウォーターフォール
普段管理している自宅プール。水質確認は手軽な多項目試験紙を使っています。

今回の結論

役割ChatGPTを測定器ではなく、色合わせのsecond opinionとして使う
基準最初に実際の試験紙ボトルのカラーチャートを見せる
判定方法境界色は1つの数値に決めず、範囲で返してもらう
便利な点単発の読み取りより、前回との変化を比較しやすい
撮影なるべく同じ照明・場所・スマホ・背景で揃える
注意薬剤量を決める重要な判断は、必要に応じて別の測定法でも確認する

試験紙は簡単。でも「色の境界」が難しい

うちのプールの普段の水質確認には試験紙を使っています。 水につけて、指定された時間後にパッドの色をボトルの色見本と比較するだけ。 手軽で、ざっくり状態を見るにはすごく便利です。

ただ、実際に使っていると隣り合った色のちょうど中間に見えることが結構あります。 pHなのかTAなのか、項目によっては「こっちにも見えるし、こっちにも見える」という感じ。

そこで最近は、自分で色見本と比べたあとに、同じ写真をChatGPTにも見せてみることにしました。 狙いは、AIに正解を決めてもらうことではなく、自分の目とは別のsecond opinionを追加することです。

まずは色見本を基準資料として見せる

最初に撮ったのが、使っている試験紙ボトルのカラーチャートです。 この製品ではpH、Total Alkalinity、Total Hardness、Cyanuric Acid、Salt、Total Chlorine、Free Chlorine、Bromine、Copperなどの色見本が並んでいます。

プール試験紙ボトルに印刷されたカラーチャート
実際に使っているボトルの色見本。試験紙だけを見せるのではなく、このチャートを基準にする。

毎回ゼロから「この色は何?」と聞くより、 「この製品のカラーチャートを基準に読む」という条件を揃えておく方が比較しやすい。

今回の使い方

色見本を基準資料にする → 試験紙の写真を送る → 各パッドを範囲で推定 → 前回値と比較する。

実際の試験紙を撮って送ってみる

試験紙は製品表示の読み取り時間に合わせて確認し、余分な水を軽く切って撮影。 その写真をカラーチャートと見比べてもらいました。

このときの写真からの読取推定は、こんな感じでした。

プール水質試験後の多項目試験紙
実際の試験紙。色見本の境界に見える項目は、1つの数字に決めず範囲で読んでもらう。
項目写真からの読取推定
pH7.6〜7.8前後
Total Alkalinity (TA)80〜120 ppm、80〜100寄り
Total Hardness (TH)250 ppm前後
Cyanuric Acid (CYA)30〜50 ppm
Total Chlorine (TC)1 ppm前後
Free Chlorine (FC)0.5〜1 ppm程度
Copper0〜0.2 ppm
Salt / Bromine今回の管理では対象外

※上記は写真からの読取推定値で、校正された測定値ではありません。

ChatGPTがプール試験紙の写真から推定した水質項目の範囲
実際にChatGPTが返した判定例。

ピンポイントの数字を無理に出させない

ここで大事にしているのが、色が境界に見えるときに無理やり1つの数字へ決めないこと。

たとえばpHなら「7.7」と言い切らず、7.6〜7.8前後。 TAなら「80 ppm」と決めるのではなく、80〜120 ppm、どちらかといえば80〜100寄りという形です。

試験紙そのものが段階的な色見本なので、写真を見て必要以上に細かい数値を作っても意味がありません。 迷う色は、迷うまま範囲で残す方が実際の使い方に合っています。

一番便利なのは「前回との比較」

単発で数字を読むだけなら、自分で色見本を見るのと大きな差はありません。 便利だと感じたのは、前回の判定と並べて変化を見るときです。

  • pHは前回より上がったか、下がったか
  • TAは大きく変わっていないか
  • 塩素が落ちてきていないか
  • 前回と同じ範囲に収まっているか

数字が完全に正確でなくても、同じ条件で撮影して同じ基準で読めば、 「上昇」「低下」「ほぼ同じ」という変化を見る補助には使いやすい。

そのまま使える指示文

今は、試験紙を送るときにこんな条件で読んでもらう形にしています。

「この色見本を基準に試験紙を判定してください。
色が境界の場合は1つの値に決めず、範囲で表示してください。
写真から判断しにくい項目は、その旨を明記してください。
前回の結果がある場合は、上昇・低下・ほぼ同じ、も比較してください。」

撮影条件はなるべく揃える

この方法の弱点は、ChatGPTが見ているのが試験紙そのものではなく、スマホで撮った写真だということ。 同じパッドでも、照明、影、カメラのホワイトバランス、背景で見え方は変わります。

なので、比較用の記録として使うなら、なるべく条件を揃えることにしました。

  • なるべく同じ場所で撮る
  • 同じ照明条件にする
  • 同じスマホを使う
  • 背景をできるだけ揃える
  • 製品指定の読み取り時間に合わせる
  • 強い直射日光や濃い影を避ける

完璧な測色ではなくても、条件を揃えることで「前回との比較」はしやすくなります。

ChatGPTは測定器の代わりではない

ここは一番大事なところ。 ChatGPTがやっているのは、写真の色を見て、与えた色見本と照合する補助です。 水そのものを化学的に測定しているわけではありません。

CDCも、プールのpHや遊離塩素を確認するときは試験紙などを使い、メーカーの指示に従うよう案内しています。[1] また、CDCの一般向け目安ではプールのpHは7.2〜7.8、free chlorineは少なくとも1 ppmとされています。[1]

なので、薬剤投入量を決める重要な場面や、色が明らかに読みにくいときは、必要に応じて別の測定法でも確認する。 この運用ではAIに正解を決めてもらうのではなく、自分の色判定にもう一票追加するくらいの位置づけです。

自宅プールで動かしている自作Pool Cooler
水質だけでなく、温度や循環なども実測しながら管理中。試験紙の記録もその一部です。

使ってみて分かったこと

試験紙+ChatGPTをしばらく使ってみて、一番便利なのは「AIが水質を測ってくれること」ではありませんでした。

  • 色見本との境界で迷ったときにsecond opinionをもらえる
  • 曖昧な色を無理に1つの数字へ決めず、範囲として残せる
  • 前回の結果と比較しやすい
  • 写真を残すので、水質管理のログにもなる

写真なので限界はある。だから測定器の代わりにはしない。 でも、同じ条件で記録を続けていけば、プール水質の変化を追う補助ツールとしてはかなり便利です。

Research. Try. Fail. Learn. Enjoy.

次はこの記録を使いながら、実際にpHやTAを調整したときにどのくらい変化するのかも追ってみます。

参考文献

  1. Centers for Disease Control and Prevention (CDC). Check Out Healthy and Safe Swimming! pH 7.2–7.8、poolのfree chlorine 1 ppm以上、および試験紙はメーカー指示に従う旨を案内。 CDC PDF

※家庭用プールの管理基準や推奨範囲は、使用薬剤、CYA、設備、地域条件などでも変わります。この記事は試験紙写真の読み取り補助方法についての実験記録です。

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